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ビジネス情報

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セールススキル

このページは営業で多くの方が成功してもらう目的のページです。いくら売る商品や取り扱っている会社が素晴らしくても、アプローチをする営業マンの営業スキルが低いと売れるものも売れなくなります。アポイントメントの取り方からプレゼンテーションまで、営業を科学して出来たプロセスを紹介しています。

  1. 営業マンが必要な理由
  2. アポイントメント取り
  3. ファティスファクション
  4. プレゼンテーション
  5. クロージング
  6. 紹介入手
  7. 相手の心理を読む
  8. 売れるトーク売れる時間

営業マン(セールスパーソン)が必要な理由

顕在ニーズと潜在ニーズ

商品には主に下記のように分類されます。

  1. ①顕在ニーズ(買いに来る)のと潜在ニーズ(買いに来ない)
  2. ②分かりやすい(単純)と 分かりにくい(複雑)
  3. ③パッケージ商品(形が出来てる)とオーダーメード(個々で内容が異なる)
  4. ④サービス又は技術が世間で知られているか知られていないか
  5. ⑤他 

さて顕在Needeとは何かというと、顕在的なニーズです。そのままですね。わかりやすく表にしてみました。

   顕在的ニーズ  潜在的ニーズ
 物  タバコ、コメ、味噌  車(今の車で十分、又は車がなくても生活できる)
 保険   火災保険、損害保険、入院保険  生命保険(誰も自分が死ぬと思ってない)
 読み物  書店で売っている本  教材プログラム(本当に効果が出るか分からない)

表のように顕在的ニーズとは物で言えば、タバコ、米、味噌などの常に必要とされているものです。潜在ニーズとは車が一番イメージがつきやすいと思うのであえて車にしておきます。

保険で分類すると

生命保険(潜在ニーズ) 誰も死ぬと思ってないから買わない(加入しない)、よって興味がないから内容も詳しくない
火災・損害・入院保険(顕在ニーズ) もし何かが起きた時に経済的損失が目に見える。よってみな加入するし内容も把握しているのがほとんど

簡単な商品=専門家でなくても説明できる(伝えられる)

複雑な商品=プロフェッショナルな知識やスキルが必要になる

さて、基本的なPOINTです。最も営業マンを必要とされる物とは、潜在Needeで且つ、専門的な知識やスキルが必要な物です。

ここで営業マンの仕事は?
 潜在ニーズを顕在化して ニーズを引き出すことが営業マンの重要な仕事です。まず、ここを頭に入れておいてください。

営業マンに必要な能力
  1. 地頭が良いこと

    地頭が良いことは、商品知識や博学的(何事にも興味を持てる)な知識が必要になります。この理由は後に説明します。

  2. コミュニケーション能力

    初めて会うお客様は引いている(距離を置いている)。買わされるとの思考を持っているので、緊張を和らぐための、会話が必要になりコミュニケーション能力が求められます。

  3. 情報収集能力

    お客様との商談中の何気ない会話から、どのような友人がいるか、紹介してもらえそうな人をチェックする必要があります。

  4. 先見性

    自分が営業活動を行っていく上で、報酬を自己に投資することも出てきます。目先だけを考えているわけにはいきません。


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アポイントメント

紹介による電話アポイントメント

アポイントメントを取るには多くの方法がありますが、個人営業・紹介営業の基本である電話によるアポイントメントの方法を記載します。ここには色々なテクニックが含まれています。何度も読み返すと分かりますので、何度も読み返してください。では私がやっていた生命保険の紹介でのアポ取りのスクリプトを記載します。
わたくし、〇〇と申しますが、(     )さんはいらっしゃいますか?

(     )さんですか、私、〇〇、○○会社の〇〇ともうします。
今、お時間宜しいでしょうか?
ありがとうございます。

ご友人の[    ]さんから、ご連絡、ございましたでしょうか。
(YES)そうですか、ありがとうございます。
(NO)そうですか、大変失礼いたしました。ご連絡が入る前に、私が先にお電話してしまい申し訳ありません。

実は、ご友人の[    ]さんが、私どもの生命保険にご加入いただきまして、大変喜んでくださったんです。
その際、「どなたか大切なかたをご紹介ください」とお願いしましたところ、真っ先に(    )さんのお名前を頂戴いたしましてので、今日この様な形でお電話させていただきました。====①

勿論、[    ]さんが喜んでくださったからといって、(    )さんのお役に立つかどうか分かりませんが、====②
ご判断いただくのには、ほんの少しのお時間しかかかりません。
一度お会いしてお話したいのですが、今度の○曜日と△曜日では、どちらがよろしいでしょうか。
====③
 ●お時間は、午前と午後、どちらがよろしいでしょうか。
 ●午前(午後)でしたら、○時と△時のどちらがご都合よろしいですか?


はい、○曜日の○時ですね、ありがとうございます。
場所は(    )でよろしいですか?
はい、それでは、○月○日○曜日の○時に(    )にお伺いいたします。
念のために、携帯の番号を申し上げておきますので、ご都合が悪くなった場合はご連絡いただけますでしょうか?
では、番号を申し上げます、よろしいでしょうか?
○○○-○○○○-○○○○ ○○会社の〇〇です。

それでは(    )さんに、お会いできるのを楽しみにしております。お忙しいところありがとうございました。

さて、こちらを読み返していただいてポイントが分かりましたでしょうか。

保険にはすでに入ってるなどの反対処理がされた場合には、実はそのような方に喜ばれてる情報なんです。といい ②から繰り返します。堂々とが重要です。

  1. 第三者の影響力を使って、まず電話を切らせない状態にして、且つ相手の気分もよくしているんです。一番大切な方を紹介してもらったわけですから、紹介された側から見ても紹介者は大切な人です。その人が良いと言っているんだから間違いないという気持ちにしています。
  2. 大事なことですが、会う前に加入は強制ではなく、お客様の判断にまかせることを強調しています。
    「気に入ったら入っていただきたいですが、気に入らなければ断っていただいて構いません」を違う表現にしているのです。
  3. 実は相手にNoを言わせる選択を与えていないんです。会えますかとは質問してません。会える前提でこちらが日付を決めていっているのです。こちらの意向へ詰めていっているのがお分かりでしょうか。
アポの詳細を決める時に相手にNoと言わせないテクニックを二者択一といいます。同時にこちらの空いているスケジュールへ誘導するテクニックにもなります。

この二者択一は気になる人を食事に誘うのにも使えます。
今度の日曜日休みだよね。食事に行きたいんだけど 和食と洋食とどっちが好き?
じゃあ イタリアンとフレンチだったらどっちがいい? なんて感じですね。覚えておいてください。友達と旅行に行く場所を決める時なんかこの二者択一を癖付ける練習になりますよ。

新規のアポイントメントをとる場合

相手の頭の中に起きる「?」を常に解消しながら行います。私も2日に1回は営業の電話がかかってきます。直接電話番号を教えた事もない相手から電話がかかってくること自体が怪しいのです。

お客様が抱える心理
  1. ①何の会社
  2. ②なぜうちにかかってきたのか?
  3. ③何が目的?
  4. ④何の営業?
効果のある順序
  1. ①自分の会社名と名前
  2. ②どこで相手を知ったか
  3. ③電話の目的
  4. ④担当者への接続(情報収集)
アポを取る時のポイント
・相手にまかれてもアポは入れる
・嫌なことを言われても堂々としている
・自信を持つこと
・表情をのせること、抑揚をつけること
・二者択一が重要

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情報収集 ファティスファクション

顧客が満足をする商品をプレゼンテーションするために、情報収集が重要です。売れない営業マンはただのアンケートで終わってしまっています。心当たりはありませんか。

情報収集(FF ファティスファクション)

情報収集はプランニングに必要な情報収集です。やこの後に出てくる反対(見込み客からの断り)少なくするためにはお客様ニーズを多く聞き出すことが重要です。聞き出すという単語は適切ではないかもしれません。対話の中で引き出して情報を取り入れるイメージです。特に個人的な契約や利用目的であれば、自分自身のことも会話に入れて人間的に好かれるためのチャンスはこの情報収集(FF)の時になります。情報収集とはアンケートではありません。お客様との距離感が近くならないとお悩みの方は、この情報収集がアンケート形式になっているかもしれませんので、再度確認してみてください。私は旅行会社と保険会社、リゾート会社にいたのでその中から例にして説明させていただきます。

FFを取ることは、相手の心理状態や性格を想像するとが大切です。例えばですが、自分が不動産者さんで家を借りる時にいくつか希望があるとします。風呂トイレ別や築4年以内、都市ガスなど色々希望がありますね。

不動産屋さんから希望は幾らぐらいですか?など色々聞かれた記憶はないでしょうか。その時物件資料を見せられても、今いちしっくりこない経験はありませんか。その時はこちら(客側)の希望が伝わっていないことになります。そこをいかに聞き出すかが大事なのですが、客側は希望(わがまま)は言いにくいという心理があります。

旅行会社のカウンターへ航空券の手配をしに来た方がいたとします。
その時に「どのような航空券をお求めですか?」と聞いたとします。
大抵の場合は「安いやつ」でと言われますが、はたして本当にそうでしょうか。確かに学生さんの卒業旅行などは本当に安いものを求めます(経由で時間がかかろうが、その時間自体を楽しんでしまう。人生の経験値(情報量)が社会人より少ない為、マイレージ加算などあまり気にしない)が、成人の方や社会人の方はマイレージ加算や乗り継ぎが便利、直行便、帰国日を変更するかもしれない、到着時間が便利、乗り継ぎ地で免税店に寄りたい 他 希望があります。しかしそれを伝えるのはお客様側からすると面倒ですし、格安航空券でマイレージが加算できるの?という質問をしにくい方もいらっしゃいます。ここで大切なのは、お客様と会話をしながら、どういう用途で、ニーズと付加価値が一致しているプランを提案できるように対話をしていきます。この対話の中でお客様を褒めるということをすると、お客様との距離感が近くなりますよ。

ホテルの場所や旅行保険は自分で調べてる方もいらっしゃいますね。そういう時は、「ご自身でお調べになられて素晴らしい奥様(ご主人様)ですね。」などのように褒めてあげましょう。褒める時は具体的に相手は対話をするのが楽しくなり、情報も収集できて、リピーター(自分の顧客)にすることもできます。もしかすると一生(個人的)のお付き合いを出来るお客様になるかもしれません。私もこの方法で一生お付き合いできる顧客を得ることができました。

車や家など将来の夢や希望を持つ(形に残る)商品であれば、親から見たお子様のお話や将来の夢をお話すると大変盛り上がります。車の営業も家の営業も教材の営業も保険の営業も同じです。お休みの日は何をなさっているのかや、レジャーではどの辺りに行かれるのか、自分がアウトドアを好きだとして、お客様から共通の趣味を得られて共感の輪を作ることができるかもしれません。そうすれば相手を自分の懐に持ってくることができます。要するに良い距離感を得られるということです。

お子様の話を聞き出す時には気を遣ってください。なぜかというと、昨今は子供を欲しくてもなかなか出来なく(宿らない)てお悩みの方も多くいらっしゃいます。お子様がいるかどうかを聞き出す時は、楽しそうに聞かないことです。相手が独身か既婚者かを聞きだす時のように慎重に聞き出してください。

商品によって考えられる色々なニーズ

旅行

・マイレージ加算
・シートピッチ
・帰国日の変更の可能性
・ホテルのグレード
・送迎ありなし
・出張手配時などはキャンセル料(変更料)やデリバリーなどの融通
・などなど他にも沢山あります。

家、マンション

・光熱費削減のためにオール電化にできるか
・将来の子供の人数
・近隣施設
・駐車場
・管理費の増減幅
・などなど他にも沢山あります。

ここでも大切なのは想像力かもしれません。これって人と接する上で必要な本質かもしれません。

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プレゼンテーション

プレゼンテーションとはいわゆる商品やプランの提示です。業界によってやりかたは異なりますが共通して言えることは下記になります。

プレゼンテーションの3つのポイント

  1. ①感情・論理・感情の順序
  2. ②相手が分かりやすく説明
  3. ③イメージ(想像)をさせる喋り方

このプレゼンテーションによって相手のNeedsが満たされれば良いことをお客様と確認、合意、共有。お客様との問題共有が鍵となります。まずはたたき台としてベストプランを提示します。

車のセールスマンの場合

例えば200馬力のパワーのある車を提案する場合はどうでしょうか。もしも車のセールスマンの方でお読みの方はどちらに入るか確認してみてください。

  1. お客様、この車は200馬力です。パワーがありますから運転も楽ですよ。
  2. お客様、この車は200馬力あります。例えば高速道路でバックミラーに映ってる車が、アクセルを踏み込むと3秒もすれば豆粒のようになりますよ。パワーがありますからタコメーターの針の動きも早く、ある程度の回転数にいくとフワーっと吹け上がり、Gがかかって一気にスピードに乗れますよ。追い越しの時も楽ですね。.

さて、あなたはどちらでしょうか。まず200馬力というのが売りでも、客からすると200馬力が凄いのかが分かりませんね。そこをイメージで伝えることが大切です。

オール電化でIHクッキングヒーターの場合
  1. 奥様、今流行りのIHクッキングヒーターだとお料理も楽ですよ。火加減調整されるので焼き魚も美味しくいただけます。
  2. 奥様、今流行のIHクッキングヒーターに替えるとどうなるかですが、こんな経験ないですか?
    ガスの場合、火の消し忘れや空焚きでヒヤっとして経験ってありませんか。旅行先でも火を消したかしらとか、おばあちゃん1人で留守番してるけどお茶を沸かした後火の消し忘れしてないかしら。とか心配になったことってありませんか。あとガスコンロってお掃除が大変なのと夏場は熱いですよね。IHクッキングヒーターにしたらサッとひと拭きで綺麗になりますし、温まるのは鍋のみですから周りの空気が熱いということはないですよね。ガスよりも燃焼効率が良いので光熱費もお得です。

a.も悪くないですが、b.は相手に確認して想像させて、利点を説明しています。

感情で伝えるというのは、商品を良いと思っているけどなくてもいいと思われるところを、商品の良さも分かって欲しいと思わせるテクニックなのです。


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クロージング

このクロージングの技術は非常に重要です。クロージングのCloseの意味をどう捉えているかによって優秀な営業マンか売れても紹介がでない三流の営業マンかで分かれます。クローズは閉めるではありませ。閉ざすとい単語が最も適してると思います。

クロージングの大前提をお話します。

それは、アポイント取り⇒情報収収集⇒プレゼンテーション⇒反対処理⇒クロージングと来たわけですが、ここまで全てを青信号で通過していることです。まだこの状態になっていないのにクロージングをしては意味がありません。見込み客が提供する商品の必要に気付いていて、解決策を浴していることも重要です。ニーズを引き出せているかを再度確認していきます。プレゼンテーションした内容に問題があるのであれば、とことん相手が質問しやすい状況を作り出します。商品が駄目であれば、相手にとって最適な商品を今一度提案します。


クロージング時に意識すること
  • ・相手の心を理解すること
  • ・セールスマンの正しさ、信念が重要
  • ・論理的は駄目で感情的でないとクロージングはできない
クロージング時相手が求めてること

・売れてる人から入りたい
 ⇒自信を持ってその自信が空いてに伝わってることと、自分自身が堂々とすること。
・どうせなら一番良い商品を買いたい
 ⇒提案した内容を断られても自信を無くさないでください。これはもっと良い商品(プラン)があるのではないかと相手が質問しているのです。これを聞き出すのが優秀な営業マンです。考え方によってはプレゼンテーションまで何回も会ってくれるのは買っても良いという心理です。ここまで来れば、クロージングテクニック次第ではほぼ成約になります。
※相手が断ってきても相手のことを悪く(マイナスに)思って答えないでください。どこが合わないのかを分からなければ積極的聞くです。これは人間関係でも大事なことですよね。嫌いな人が訳の分からない作業・仕事をしている怒りがでますね。でもその仕事・作業をなぜ今やっているのか聞いて理由が分かれば、相手のことが分かり好きになりますし、応援したい気持ちになりますね。非常に大切なことです。

クロージングではこのページの頭に書いた重要なこと、「ここまで全て青信号で通過している」を確認することです。赤信号があったのであれば、その赤信号を見つけて青信号に変えなければいけません。覚えておいてください。クロージングは相手に積極的になることが重要です。積極的に商品を勧めるのは間違いです。積極的に質問をするが正しいです。大事なのでもう一度書きます。「積極的に質問をする」です。

以前行った反対とは質問であり、反対処理とは不安の解決、問題の解決でした。まだ実は不安や質問があるかもしれませんので聞きだす方法を次に書きます。

私は生命保険の営業をしていたので生命保険の場合を書きます。提案した商品に問題ないかを一つずつあえて質問します。
※基本プレゼンテーションの場は夫婦の方であれば、どんな商品であろうと奥様とご主人両方と一緒に会うように設定してください。妻に相談してみるという反対が来た時はまた後日、再プレゼンテーションになってしまいます。プレゼンテーションのアポイントメントを埋めるのを目標にせず夫婦なら奥様とご主人と両方と会うことを目標にしてプレゼンテーションのアポを入れてください。

営業マン : (    )さんの必要資金はこれくらいありましたね。この額ってどう思われましたか?
見込み客 : こんなに責任が大きいとは初めて知りました。
営業マン : ありがとうございます。いかがですか、この保険だとこの部分をカバーできていますが、保障は足りていますか。それとも多すぎますか?  ※保障はこれで問題ありませんね。とは言わないでください。大事なことは相手に言わせるです。

見込み客 : 全く問題ないです。

営業マン : ありがとうございます。

営業マン : では毎月の掛け金が\○○○○○ですが、払って行けそうですか?

見込み客 : 大丈夫です。 ※満足度が大きいほど 思ったより安いですと言われます。

営業マン : ありがごうございます。

営業マン : 良いことですが、定年までご健在の場合に家のリフォーム代や年金原資も必要になります。ご健在の場合でも解約返礼金が¥○○○万円戻ってきますが、この解約返礼金は問題ありませんか?

見込み客 : 問題ありません。

営業マン : 問題ありませんね。ありがとうございます。

営業マン : 人が無くなった時は口座が凍結されてお金が必要でもおろすことができません。万一のことがあって、急遽保険金が必要になったときも、担当性ですし、死亡診断をFAXいただければ即日お金が振り込まれます。この部分は奥様いかがですか?

見込み客 : 問題ありません。

営業マン : 問題ありませんね。ありがとうございます。

営業マン : 多くの保険会社が存在しますが、当社の理念などいかがでしたでしょうか。外資系ですが日本支社ではなく日本法人なのでアメリカへ撤退するということも考えられません。

見込み客 : 素晴らしいです。

営業マン : ありがとうございます。

営業マン : 今回このような保険にめぐり合えたのも○○さんからのご紹介がきっかけだったのですが、○○さんがご紹介されたことは、ご迷惑だったでしょうか?

見込み客 : いえ、逆に感謝しています。

営業マン : 本当にありがとうございます。

営業マン : 本日まで何度かお会いさせていただき、真剣にお話を聞いていただいて感謝しております。最後に正直に教えてください私自信はいかがだったでしょうか。

見込み客 : 本当に素晴らしい営業マンでした。

営業マン : 本当にありがとうございます。私は非常に楽しく商談を行えました。毎月の掛け金が\○○○○○ですが、ご家族のために払っていけますね。

見込み客 : はい

営業マン : では。同時に※ペンを渡します。

※このペンは重要です。なるべく重いペンを使ってください。重いペンほど大きな大切な買い物をしたと理解できます。私はClossのボールペンを使ってました。ペンが出ると「さぁ来たな」と相手が引くのを抑えるために、心理学を用います。初め対面したときからパンフレットの説明時に見てほしい箇所を指すのに、このボールペンをずっと使います。プレゼンテーションも同じです。このペンに慣れさせる心理テクニックなのでみなさんもやってみてください。

ペンを渡した後か、渡す前に沈黙の時間が起きると思います。覚えておいてください。クロージングをした後の沈黙ではこちらはひと言も話しかけてはいけません。大事なのでもう一度書きます。クロージングをした後の沈黙ではこちらはひと言も話しかけてはいけません。 沈黙が続いた後に相手から必ず質問が来ます。とにかく質問がきたら答えてください。質問(問題)が解決すると相手は申込書の記入を始めてくれます。これを沈黙のクロージングといいます。

さて、ここまでの内容でクローズの意味分かりましたでしょうか。閉めるではありません。閉めるは一方的な言い方ですよね。閉ざしていくと理解してください。相手の不安点や問題点を引き出して確認して、逃げ道を閉ざすイメージです。ここはすごく重要です。クロージングが苦手な方はここを理解するとクロージングが最も楽しく感じると思います。


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紹介入手

笑わせ上手は稼ぎ上手

話が面白くてレベルの高いジョークがとめどなく溢れてくる・・・・。そしてなぜか仕事までうまくいっている。そんな出来るビジネスパーソンの頭はいったいどうなっているのか。
PRESIDENT2011年10月3日号から抜粋です。
茂木健一郎 脳科学者。「クオリア」をキーワードに、脳と心の関係を探求し続けている。『笑う脳』など著書多数。

ユーモアの効用① 人が最大限に能力を発揮できる「フロー状態」を引き出す

グローバルビジネスでの競争は厳しさを増している。そのなかで卓越していくというシリアスな側面が必要な一方で、真面目一辺倒では、どうしてもうまく回らない局面があることも事実だろう。厳しい時代とはいて、遊び心やユーモアをもって前向きに取り組みたいし、またそのほうが、成果も挙がりやすい。脳科学的にも、ユーモアの効用は非常に高いことがわかっている。脳の神経回路は、楽観的に物事をとらえていないと、潜在能力を発揮できないようにできている。悲観的なときの脳は、いうなれば潜在能力に蓋をして抑え込んでいる状態なのだ。しかし現実的には、必ずしもいつも楽観的でいられるとは限らない。そんなときでも、なお、前向きに明るく、という脳の基本的な態度を育むためにユーモアが重要になる。脳は自己暗示にかかりやすいため、悲観的なことでも面白く捉え直したり、楽しいことを考えたりするだけで前向きになり、邪魔をしたいた蓋を外すことができるのだ。脳がもっとも創造的になっているのは、「フロー状態」にあるときだ。フロー状態とは、「集中しているけれでもリラックスしている」状態。努力することなく自然に、脳や身体が最大のパフォーマンスを発揮できる。私たちはつい、緊張してしゃちほこばっている状態を「集中している状態」と勘違いしてしまうが、そうではない。目指すべきは緊張ではなくリラックスだ。陸上のウラシン・ボルト選手が2009年の背か世界選手権で100メートルの世界新記録を出したときの走りは、リラックスして笑いながら走るような状態だった。ああいうフロー上来が理想だ。おやじギャグを連発するなでしこジャパンの佐々木則夫監督は、無意識のうちにユーモアをつかって選手をフロー状態になるよう仕向けているのだろう。笑うと創造力が高まり、良いアイデアも出やすくなる。これはおそらく、笑うと、嬉しいときなどに出る神経伝達物質のひとつであるドーパミンが分泌され、脳の司令塔の機能を持つ前頭前野を刺激し、フロー状態に入りやすくなるためだ。特に今の日本のように、逆境に立ち向かうときには、そうした創造性が必要になる。困難なことにぶつかると、当然脳は緊張する。大きな課題を乗り越えるためには、自分をできるだけフロー状態に近づけて、あらゆる視点から解決策を導いていかなくてはならない。ユーモアをもって脳を前向きにすると同時に、リラックスした状態にすることで、それが可能になるのだ。はたから見てエネルギッシュな人と、悲観的で元気がない人がいるが、脳の消費するエネルギーを見ると、楽観的であっても悲観的であってmたいして変わらない。元気がない人に足らないのは、エネルギーそのものではなく、自分をフロー状態にするためのユーモアなのである。辛いことや苦しいことは誰にでも平等に降りかかる。ユーモアをもってマイナスのエネルギーをプラスに変えられる人にとっては、「人生のエネルギー問題」は存在しない。日本は失われた10年、20年などと言われるが、私はずっと「一人高度経済成長」としている。。社会がどんな不景気でも、自分の脳はデカップル(分離)して、貧欲に学んでいくことができるはずである。

ユーモアの効用②  「自虐ネタ」は自分を修正、成長させるスキルである

ユーモアは、非常に高度で複雑な脳の働きによって生まれる。中でも特に重要なのが「メタ認知」だ。これは前頭葉の働きで、自分自身をまるで外から見ているように、客観的に俯瞰(フカン 高い所から見下ろし眺めること。鳥瞰。「ビルの屋上から市内を―する」
)して見ることができる能力を指す。メタ認知ができないと、ユーモアは生まれない。人に面白いと思われることを言ったりしたりするためにはまず、自分の行動や言動が、他者から見るとどう突飛に、意外性をともなって映るかを知る必要があるからだ。ユーモアの中でも高度なのあ、自分を笑う「自虐ネタ」だ。通常はプライドや劣等感が邪魔をするので、自分の欠点を見つけてさらけ出し、笑いに変えるのは難しい。うまく自虐ネタを披露できる人は、欠点や課題から目をそらさずに、前向きに取り組むことができる。ちまり、課題解決能力とはすなわち、自分を修正し、成長していく力のこと。ユーモアは、脳の「若さ」とも関係している。年をとって守りに入った人は、変化に抵抗を持つようになり、ユーモアもパワーダウンしてしまう。権威や地位に頼り、自分の成長に消極的になって停滞し、老化が始まるのだ。組織も同じだ。欠点や課題などのネガティブな面も、ユーモアを持って話せる雰囲気の会社は成長する。それがなければ、課題への対応を先送りしたり、問題を隠蔽しようという組織文化を生んでしまうことになる。「自虐ネタ」で、自分の欠点を笑いに変えられる人は、指導力や包容力が高く女性にモテるということが、科学的な研究結果からわかっている。他人の欠陥にも寛容で、リーダーとして信頼される要素が強いのだ。笑い芸人の男性が女性にモテるのは、こんなところにも理由があるのだろう。一方で、自分の欠点を隠して認めたがらない人は、他人の欠点も許容できず、攻撃的であることが多い。リーダーには、常に状況を客観的に見て問題点を直視し、改善してうく力が求められる。このプロセスにユーモアをもって取り組めない人は、問題点を見逃してしまう可能性が高く、組織を成長させる力が弱いといえる。信頼できるリーダーになるためには、ユーモアを武器として上手に使うべきだ。中でも、自分の欠点をメタ認識し、自虐ネタに変えることは、ユーモアセンスを磨く一番いい方法だと思っている。ソフトバンクの孫正義社長は、よく自分の頭髪の自虐ネタで周りをわらわせているが、考え方が柔軟でユーモアのセンスが高い。ビジネスパーソンは、彼をお手本にして自分なりの技を磨いてほしい。

ユーモアの効用③ 「おやじギャグ」を言うリーダーは逆境に強い

「笑い」とはもともと、危機やリスクなど、ネガティブな状況と密接に関係している。進化論で有名なチャールズ・ダーウィンは、笑いの起源について「偽の警告説」を唱えている。群れに外敵が近づいてるのを見つけた一匹が警告の叫びを上げる。でも、それが実は敵ではなかったことがわかった時に、仲間の緊張を解くために、顔の筋肉を弛緩させてニヤリとした表情を見せる。このような、「敵は来ていないので安心だ」ということを知らせて仲間の緊張や不安を和らげるサインが、笑いの起源だとしている。危機的状況のときほど、部下の緊張を解きほぐしてフロー状態に近づける為に、リーダーはユーモアを活用すべきだ。暗い雰囲気のときでも、空気を変えて部下をリラックスさせ、潜在能力を発揮できるよう促すのがリーダーの務め。おおげさなことをする必要はない。おやじギャグで和ませるのも手だろう。東日本大震災後の福島第一原発事故の対応中に、菅直人元総理大臣が関係者を怒鳴りつけたりしたと聞くが、これはリーダーとして一番やってはいけないことだ。部下のフロー状態を引き出すことができないばかりか、問題点を見つけ出して共有するためのメタ認知の力を、抑えつけてしまうことになりかねない。こういうときこそ、ユーモアをもって落ち着いて対応すべきだろう。ユーモアには即効性があるので、極度の緊張状態にあるときでも、瞬時に周囲をリラックスさせる効果があるからだ。共和党の故ロナルド・レーガン氏が米国大統領だったときに、拳銃で狙撃されて病院に運ばれたときに、拳銃で狙撃されて病院に運ばれたことがある。病院に着いたレーガン氏は医師らに「君たちは全員、共和党員だろうね?」というジョークを言い、その場を一気に和ませたいという。危機的な状態のときにもユーモアを忘れなかったレーガン氏へn国民の評価は上がったそうだ。ユーモアが場の雰囲気を和ませるのは、前頭野にあるミラーニューロンというシステムが関係している。これは他人の行動や気分が自分も不愉快な気持ちでいると、自分も不愉快になるし、相手が笑っていると自分も不愉快になるし、相手が笑っていると自分も楽しい気持ちになる。商談などで条件が合わず、きまずい思いになったときでも、タイミングよくユーモアのある一言があって楽しい気持ちになると、互いにその楽しい気持ちがコピーされあって、前向きに「もう一度検討してみましょう」となる。ユーモアは、楽しい気持ちの起爆剤になりえるのだ。だからチームを組む場合でも、ユーモアのある人が一緒にいれば、チームワークがうまく回って高い成果が期待できる。外交交渉の場などでも、そういうお笑い担当の人がいてもいいかもしれない。

ユーモアの効用④ ユーモラスになるには「連想記憶」を鍛えよ

おやじギャグを非難する人も多いが、あまりおやじギャグを虐待しないでほしい。ダジャレは、即答連合野の優れた働きに関係しており、非常に高度な「連想記憶」を要する。脳を鍛えるのでボケ防止にも最適だ。ダジャレに必要な連想記憶は、一つの言葉に対して、その言葉の音に似た言葉を瞬時に思い起こす力のことをいう。高い連想記憶と、豊富な語彙(ゴイ)があって初めて生まれるのがダジャレなのだ。ダジャレを生むためにはまず、語彙が記憶記憶されている即答連合野に対し、前頭葉から「『布団』という言葉と似た響きの言葉はないか?」というリクエストが送られる。そこで側頭連合野が、「吹っ飛んだ」という言葉を返して生まれるのが「布団が吹っ飛んだ」というダジャレだ。前頭野からのリクエストに対し、側頭連合野がどれくらい質と量に優れた言葉を瞬時に返してくれるかが、ダジャレの力になる。この、前頭葉と側頭連合野の間をつなぐ回路を、鍛えて太くしておかないと、ダジャレは思いつかない。普段から面白いネタはないかと考えることが、そのままトレーニングになる。ダジャレの素晴らしさは「意味を超えていること」にある。人はどうしても意味にとらわれてしまうが、こうした固定観念から離れ、言葉の結びつきと関係性を発見するのがダジャレである。非常にクリエーティブな脳の働きなのだ。小学生くらいの子供たちがダジャレをよく言うのは、語彙がどんどん増えていく過程で、言葉の間に関係性を見出すとうれしくなってつい言ってしまうからだ。その意味で、おやじギャグを言う人は少年の心を失っていないといえる。うまく使えば、周囲をリラックスさせるためにも効果の高いおやじギャグだが、思いついたからといってところかまわず口にするのはいけない。私は「おばさん」の定義を無意識の垂れ流しをする人であると言っている。思いついたことは何でも実況中継のように口に出してしまう状態だ。おじさんの場合には、それがおやじギャグになる。コントロールせず、無節操垂れ流すのは、脳の老化現象の現れ。どれを言うかについても頭を使い、伸張に考える必要がある。ユーモアは、そう簡単に身につくものではない。「ユーモアは一日にして成らず」だ。お笑い芸人の方々を見るとわかるが、プロとして成功するほうが、東大に入るより難しいのではないだろうか。だからといって、眉間にしわを寄せて目を吊り上げて訓練すればいいというものではないのが難しいところだ。まずはユーモアの重要性を認識し、普段から意識して日常会話に取り入れるようにすることが大切だろう。私は寝る前にベッドサイドでパソコンを開き、イギリスのコメディを見るのが日課になっている。イギリスのコメディアンの多くは、有名大学を出たインテリ。「『知性』イコール『ユーモア』」なのだ。彼らの魅力は、自分たちの欠点をネタに変えるテクニックに優れていること。こうした高度なユーモアは非常に勉強になり、自分のセンスも鍛えられる。忙しければ忙しいほど、疲れていれば疲れているほど見たくなる。いくら疲れて帰ってきても、コメディを見て笑うとリセットできる。リラックスしてゆっくり休めるのだ。


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相手の心理を読む

マッキンゼー、BCG、べインのスキル伝授 「世界三大コンサル」OBが実践!

相手別攻略術

PRESIDENT2012年10月1日号から抜粋です。

営業や購買、人材の引き抜き、会社と会社の提携話・・・・。自社の利益を背負いつつ交渉のテーブルに臨むとき、注意しなかればいけないことは何だろう。表向きの会話や書面を検討することはもちろん、そこには表れない相手側の「本音」を推し量るとか、うまく引き出すことも、重要な仕事の一つである。
 こうした「見抜く」技術を意識的に取り入れてるのが、超一流のビジネスパーソンだ。交渉相手の一言半句や身振り手振り、提供される情報の質。そういった小さな事実から、隠された本音や条件を読み取るのだ。
 彼らが注目するのは、たとえば次のようなポイントである。
 ボストン・コンサルティング・グループ(以下BCG)出身で、現在はホテルでスパの運営などをてがける梶川貴子ウェルネス・アリーナ社長が一端を明かす。「その話題を振ったときに、身を乗り出すかどうか。目が輝くかどうか。メモを取るスピードが速いか遅いか。資料をめくりながら、うんうんと軽快にうなずいているか、耳を掻きながらうーんと黙ってしまうか。相手の出席者がどのような反応を示すかで、そのプランでの賛同の度合いがわかりますし、ある程度は抱えている課題の質も推測できます」
 アフリカの小学校に給食費用を補助する活動を続けているNPO法人TABLEFORTWO International(以下TFT)の小暮真久代表はマッキンゼー・アンド・カンパニー(以下マッキンゼー)の出身だ。援助を求める学校関係者が信頼できる相手かどうかを見極めるには、「レスポンスのスピードや、どれだけ丁寧に資料を作っているかを参考にします。費用別にきちんとした見積もりを出してくれるところは、信頼に値します」。
 今回の取材では、その他に沢山の「注目すべきポイント」を聞き出すことができまた。以下、テーマごとに詳しく見ていこう。

信頼しても大丈夫か 自分の弱みを説明できるか

交渉事で自分の『強み』を訴える人はとても多いんです。でも、それに加えて、なにが足りないか、何が課題なのかという『弱み』を上手に表現してくれれば信頼感を持ちやすい。弱みをきちんと説明してくれるという事は、その人がいう強みのほうも大丈夫なんだな、と判断できるのです。例えば、私たちの創業の頃は、強みなんでほとんどなかったから『あれもこれも全部困っています』というしかなかった。そうすることので、信頼されたというより、同情して頂いたということはありますね(笑)」
 野菜のネット通販大手、オイシックスの高島宏平社長が謙遜気味にこう話す。東大理学部、マッキンゼー出身の俊英だが、「理路整然と話すよりも行動するほうが得意」と公言する起業家だ。
 12年前の創業時、土地勘のない業界で野菜の買い付けに四苦八苦したという話は有名だ。当時の高島氏は「お金を出せば物は買える」と思い込んでいたが、作り手である農家の信頼を得なければ作物は分けてもらえないのだった。
 「なんだか正直よくわからないけど、若いやつが一生懸命だし、気の毒だから、ちょっと分けてやろう」
 そんな農家の同情心から、取引が始まったと高島氏の著書『ライフ・イズ・ベジタブル』には書かれている。さらりと記述だが、このことは重要だ。
 格好悪くても、自分の弱みをきちんと説明できるかどうか。営業マンであれば、夢のような売り文句だけではなく、何が課題であるかを併せて説明しているかどうか。高島氏は、そこを見るというのである。
 だから採用面接のときは、あえてネガティブな話題を振るという。
「これまでにいちばん辛かったこと、苦手な上司、モチベーションが下がる瞬間。そういうことを質問します。強みと弱みの両方を聞いたときに、強みしか出てこなくて、弱みについては『なんでしょう、思いつきません』などという人は、危ういと思いますね」
 事前に「強み」の情報しか準備していなかったとしたら、「弱み」について聞かれるのは想定外。意表をついた質問にどう答えるかで「素の実力」を見ることができるのだ。

知人に紹介されて会ってみたビジネスマン。妙に調子がよく、すぐにも業界を席巻しそうなプランを滔々と語る。本当なら魅力的だが、実現できるかとなるとかなり怪しい。
 そういうとき、リスクを避けて相手をシャットアウトすることは簡単だ。一番安全かつ確実な対処法といえるだろう。だが、「安全確実」を行動指針にするようでは、事実の成長はおぼつかない。いくらかキケンな話に、どう対処したらいいだろう。
「怪しい話からは一律に距離を置こうとすると、『食わず嫌い』になってしまいます。すごく胡散臭いけれど、仕事のパートナーとしてはすばらしい(笑)、そんなタイプの人もいるからです。ただ、それを見極めるのはなかなか難しいと思いますね」
 高島氏が腕組みをする。しかし、相手の反応しだいで、ある程度は見通しをつけることができるという。
「やはりその話の『弱み』というか、課題は何かを聞き出すのです。そのときに納得できる弱みや対処の仕方を語ってくれたら、『いいな、信用できそうだな』と感じることはあるでしょう。ここで大事なことは、単に『御社の弱みは何ですか』と尋ねるのではんく、まずは自分たちの弱みの話をすることです。それがフェアだと思います。たとえば『私たちの課題はこういうことで、そこのところを解決したいと思っています』。そのうえで『御社の課題は何でしょうか』と聞くのです」
 TFTが給食費補助の支援をしているのはアフリカ諸国の小学校。学校を運営しているNGOやNPOから、海を越えて支援要請がやってくる。ほとんどはメールだ。
 「当校には何百人の子供たちがいて、以下のような食事を届けていきたいので、六か月分何十万円の予算規模で支援してほしい」
このような内容である。
「一食あたり50円と計上されていたら、それは高い」(小暮氏)という相場はあるものの、適切な予算であるか、水増しはないかをどう見抜くのか。
「水増しをしてくるところはなかなかありませんが、費目を細かく見ていくと、地産の食事ではなくアメリカあたりから輸入した食材を使うので輸送費分高くなっているとか、食事を作ための機材類の費用が含まれているということはままあります。。それがわかれば、もっと効率的な予算が組めるのではないかという議論ができるのです」
 営業事業ではないだけに、少しでも「危ない」話にのるわけにはいかない。あくまでも慎重に、申請書を読み込のが小暮流なのだ。

商談のキーマンは誰か 「動く人」のサインを発しているかどうか

ウェルネス・アリーナは軽井沢プリンスホテルなどのスパ施設を運営するだけでなく、飲食や宿泊などホテルの各部門を巻き込み、エステを中心とした2泊3日の特別プランを企画する、といった仕事も手掛けている。そのため、ホテルの部署ごとにキーパーソンを見つけてプランに協力してもらう必要がある。
 梶川氏は、ホテル側との会議では次のようなところに注目する。
「このチームに配属されてうれしい、という雰囲気を出している人。あるいは別の部署から異動してきたとき、会議に入る前にちらっと『よろしくお願いします』と一言挨拶してくれる人。こういう人たちが、各部署のキーマンです。役職とはあまり関係なく、現場で積極的に動いてくれる人たちです」
 こうして梶川氏は、少しのサインも見逃さず、「動く人」を探している。
 事業提携などの場面でも、できるだけ「動く人」を交渉相手にしなければならない。得てして「動かない人」が交渉の前面に出てきてしまうことがあるからだ。高島氏の経験ではこうである。
「交渉して仕事を進めていくときに大事なことは、頭がよくて話し上手な人ではなく、あくまでも『やること』が得意な人と組まなくてはいけないということです。相手のほうは理路整然と納得感のあることをしゃべるんだけどれど、面談が終わった後、とくに何も起きない。そういうことはたまにあります。アドバイスを求めるとしたら適任かもしれないけれど、交渉相手としては困る人。それを見抜かないといけません「動かない人」を見破るには、二回目の面談で「前回と今回との間にどれだけの活動をしたか」を確認することだという。
 交渉相手が社内部署からの寄せ集め部隊で、役職だけではだれが意思決定者かわからない場合もある。このときに対処法がおもしろい。
「答えが準備されていない質問をしてみます。すると、みんながある特定の人を見ますから、誰がキーマンかこれでわかります」
(高島氏)
 その場にキーマンが出席していない時には、次の機会に出席してくれるよう促すという。
 キーマンというより、中心になって動いてくれる部署を探さなくてはならないのが小暮氏だ。
 TFTの事業は、日本など先進国の大人が「ちょっとヘルシーなメニューを選び、その代金のなかからアフリカの小学生の給食代を寄付する」(小暮氏)というものだ。プログラムを導入しているのは企業の社員食堂や外食産業、コンビニなど。導入企業を増やすため"営業"が小暮氏の大事な仕事である。
 共感を得やすくてシステムがシンプルなため、一見すると賛同者を集めるのは簡単そうだが、現実にはいくつかの壁がある。たとえば、次のような問題だ。
「大きな会社だと、社会貢献を扱うのでCSR部が関係します。社員食堂を使わせてもらう場合は、総務部の担当。ヘルシーな食事で従業員の健康を増進するという意味では、福利厚生を司る人事部の了解も取らなくてはなりません。このうちどこが責任部署なかがわからないと、なかなか話が通らないことがあるのです」
 会社によっては、最初に接触した人が「うちでは人事がイエスといえば話は通ります」と耳打ちしてくれることもある。ただ、通常は「効果的な質問を当ててみて、対話のなかから推測するしかない」という。

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売れる販促・売れるトーク・売れる時間

ものが売れない時代だからこそ、知恵とアイデアで大差がつく。三人の商売のプロフェッショナルが明日から実践できるテクニックを解説。カリスマ実演販売員が指南!短時間で心をつかむ技
PRESIDENT2012年9月17日号から抜粋

下りエスカレーター前

買い物を終えた人の気持ちの余裕を狙う

僕は実演販売を15年にわたってやってきたなかで、外してはいけない三本柱があることに気づきました。商品力、宣伝力、ロケーションの三つです。三本柱のバランスが取れたとき、ものすごくいい売り上げが出るのです。商品力に関しては僕の場合、季節に関係なく売れるものと考えて、ドイツ製のハンガーに行き着きました。宣伝力と僕たち実演販売をする人間の仕事そのものです。やはりお客様が流れているメーン通路角地がいい。なかでも実演販売の世界では天国の場所という意味の「天場所」があります。そのとっておきの場所とは下りエスカレーター前なのです。なぜか?
 その答えは買い物を終えた人は余裕があるので、「ほかに何かあるかな」という気持ちになっています。そのとき目の前で実演販売をやっていて、2、3人が見物していたら「ちょっ覗いてみよう」と寄ってくるのです。

質問攻めで攻略

商品を試してもらうきっかけきかけづくり

実演販売でよくお客様に声をかけたり、質問を振ったりします。それはお客様の懐に入りつつ、何を考え、何を欲しがっているのかを知るためです。それを把握できれば、こちらも的確にアドバイスできる。質問攻めにお客様を陥落させることができるのです。
 お客様に参加してもらうこともよくやります。日本で良く見るハンガーは角ばっていて、変なところが飛び出したりしていますが、僕が扱っているハンガーはそうしたものとは違いラウンドシェイプです、このハンガーに服をかけて「お客さん、ちょっとこれ引っ張ってみてよ」と言って引っ張ってもらう。するとまったくすべらないので、お客様は「おーっ!」と驚きます。
 つまり、角が丸いから型くずれしないし、服が滑り落ちることもない。こんなやりとりをしながら、お客様に「この商品を買ったらこんないいことがある」とメリットをイメージしてもらうわけです。説明だけで終わっていたら普通の商売と何も変わりません。実際に試してもらい、商品のよさを実感してもらうためのきっかけづくりとして質問攻めは有効的です。


客とアイコンタクトはNG

誰かが空を見ているとなぜつられてしまうか
売れる販促

実演販売のプロの特徴は、見せどころではお客様と目を合わせないことです。アイコンタクトはNGです。
 それは「商品をお客様に見せるため」です。人間は誰かの視線の先を見てしまうものです。たくさん人が行列しているとき、誰か一人が空を見つめていると他の人もつられて空を見るでしょう。実演販売もそれと同じで、お客様に商品へ集中してもらうためにデモンストレーターは商品を見ます。お客様を見せたいところに集中させる。その結果、お客様と目を合わせなくなるのです。お客様のほうを向くときも全体を見たり、胸元あたりを見ています。
 僕を見せたいのならお客様と視線を合わせますが、そんなことをしても意味がありません。もしお客様と目を合わせてばかりいるデモンストレーターがいたら、その人はまだ全然わかっていない。僕たちが商品を売っているのであって自分を売っているのではありません。そこを勘違いしてはいけないのです。

カタカナで箔づけ

まずは英語に置き換えてみる

お客様を見て言い方や言葉を変えることも心がけています・若者相手なら「ハンガー」、おじいちゃんが相手なら「衣紋掛け」という具合に。
 しゃべりで勝負する人は言葉を大切にして、ボキャブラリーを増やしていかねばなりません。お客様に届くキャッチコピーやキャッチフレーズをどうつくっていくか。引き出しをたくさん持てば、どんなお客様どんな状況にも対応できるようになります。
 ボキャブラリーを増やす一つの方法は、英語に置き換えてみることです。僕は商材である高機能のハンガーをこんあふうに説明します。
 「世の中にハンガーは溢れかえっていますけど、このハンガーは『ハイブリッド』なんですよ。そこらで売っているハンガーが軽自動車なら、このハンガーはプリウスです!」
 こういう言葉を入れていくとイメージが湧きやすくなるし、カタカナによって箔がつくような印象も与えます。

最後は黙り込んでシメる

嫌味なくお客様の背中をポンと押す

しゃべりはうまい。見せ方も上手。お客様もほーっと感心している。ところが肝心の売り上げはいまひとつ、という人がいます。その原因はクロージングが下手であることに尽きます。
 クロージングはお客様にご覧いただいたデモンストレーション(実演)の集大成です。「気に入ったし使ってみようかな」と思っているお客様の肩をポンと押してあげる一言が必要なのです。「いかがですか?素晴らしい商品です。ぜひお試しください!」
 こう言い方をすれば「買って」という言葉は入っていないので嫌味もありません。さらに究極的なクロージングの方法があります。それはすべてのプレゼンテーションを終えた後、ピタッと黙り込んでシメること。特に僕のようなおしゃべりな人間が黙ると、非常に効果的なクロージングになります。黙る理由は、お客様に考える時間を与えるためです。これは特に高額商品の販売で有効なテクニックです。

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